第97回箱根駅伝・関東学生連合チーム「心を近づけるために」合宿実施
第97回箱根駅伝・関東学生連合チームの活動報告をしたいと思います。
初めての報告なので、これまでのことを少し盛り込んで、先日の合宿のことをメインに書きたいと思います。
連合チームとしての最初の取り組みが11月13日に開催したオンラインでの全体ミーティング。コロナ禍で身近になったコミュニケーションツールは、選抜16校+筑波大学+関東学連という18もの団体が移動せずに集まることを可能にするので、有難かったです。でも、コロナ禍で広まったそのツールで最初に話すことがコロナ対策ですが(笑)。
1回目のミーティングの場で、私は「出場するだけではもったいない!」ことを力説しました。示した活動方針と目的は下記の通りです。
①16校の大学(選手・指導者)+筑波大学(選手無し)が協力し合い、最高の成果を出す
②16人(16校)の多様な集団をまとめ上げ、個の能力を最大限に引き出す手法を学ぶ
③チームと各学生のそれぞれが明確な目標と目的を掲げ、その実現に向けて努力する
④本活動を各所属大学の競技活動や個人の今後の活動、将来に活かすようにする
⑤本活動を通して人的ネットワークを構築し、今後の活動に活用できるようにする
※学生(選手と主務)が中心となって、チーム方針と目標達成のために主体的に取り組む
その上で、チーム全体と学生個人が「目標」「目標達成の手段」「活動の目的」を設定するように指示しました。
その内容を11月23日(1万m記録挑戦競技会終了後)に実施した対面での全体ミーティングでそれぞれ発表してもらいました。関東学生連合チームの存在意義は、前回のブログで少し書いたので割愛しますが、各学生が自分自身をどれだけ高みへと引き上げることができるか?です。その方向へ導く一助となることが、今回の私の役目でもあります。

その後、皆が集まったのが、12月11~13日(2泊3日)の合宿です。残念ながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で2名が不参加で、選手14名と学生主務1名、コーチングスタッフ3名(私を入れて)の計18名となりました。活動内容は、以下の通りです。
<初日>
有酸素能力測定(4名)
・ランニングエコノミー
・LT(走速度、心拍数)
・OBLA(走速度、心拍数)
・VO2Max(走速度、心拍数)
※感染症対策で血液採取は行わず呼気からの推定

(体力測定を実施しない者)
クロカン800m×7 インターバル


夜:選手ミーティング
<2日目>
朝:グループJOG
午前:各自練習(1名:体力測定)

昼:オンライン取材
午後:グループJOG
夜:全体ミーティング
⇒選手ミーティング

<3日目>
朝:各自JOG
午前:16000m変化走
[3000mFasr-2000mSlow]*3+1000mFreePaceUp



昼:全体ミーティング
この合宿は、元気に走っていることを確認し、区間配置を考えるために設定した部分もあります。必要に応じて、学生と面談をしたりして、学生の考えを読み取るように努力しました。
とは言っても、私は指導者として箱根駅伝を経験したのは1度だけです。そんな私が、今回、頼りにしたのが中央学院大学の川崎監督であり、関東学生連合チームの監督を2年連続で務めた麗澤大学の山川監督です。箱根駅伝ベテラン監督の川崎さんには、いろいろと教えてもらいましたし、区間配置のことは、コーチングスタッフの3人でしっかりと話し合いました。

区間配置を決定するために、事前にアンケートをとりましたし、Googleフォームで練習報告もチーム(学生)で義務付けられましたから、ある程度は、各選手の特徴や状態を把握することはできたと思っています。
合宿最終日の練習では、ほとんどの学生が16000m変化走を難なくこなし、最後の1000mを2分40秒前後で走りました。順調さを存分にアピールしてくれたので、一安心です。今後の少しの強化と調整は、引き続き、各校に委ねることになりますが、それぞれが優秀な指導者の下で、しっかりと準備してくれると信じています。

最終日のミーティングでは、
川崎監督(中央学院大学)から「箱根駅伝は、戦う気持ちがなければ、絶対に走れない舞台」であること。「コースをイメージできるほど事前に情報をインプットすることが大切である」ことを話していただきました。ベテラン監督さんの言葉には重みがあります。学生たちは、真剣な眼差しで耳を傾けていました。
山川監督(麗澤大学)からは「遠慮したらダメだ。自分をしっかり出すことが必要である」と前回大会の往路では、自分自身も監督として自分を出せなかったことを反省し、復路では、殻を破って戦うことができた経験を披露いただきました。学生たちには、気持ちが大切であることが伝わったと思います。

コーチ陣も選手も、それぞれがチームのためにできることを全うするように頑張っています。
2日目夜の選手ミーティングでは、具体的なタイム目標まで示されたようです。まだ、最終決定ではないので、コーチ陣は聞かされていませんが、そのタイムを出すと良い順位になるようです。区間が確定したら、目標の全てが数値化され明確になります。
本番まで2週間を切りました。駅伝は仲間で戦う競技です。学生たちが、ミーティングを開き、少しでも「ONE TEAM」に近づくことを願っています。
